クーリングオフの書面が届かなかったらどうなる?
契約書に書いてある住所に出したところが、相手に届かなった。このような場合はどうなってしまうのでしょうか?
法令での規制
まず特定商取引法では、契約書の絶対的記載事項といって必ず正しいものを書かなければいけない項目の規定がされています。
その中に、業者の所在地も規定されています。
よって、その所在地は実際にそこに存在し、郵便物などの受領が可能である場所でなければいけません。
なので、もしその記載が虚偽であった場合は、契約書の記載不備となりクーリングオフの起算日は開始しないことになります。
よって、今一度正しい表記の契約書を交付し、その日から改めて8日間のクーリングオフ期間設定がなされることになるわけです。
現実の対応は?
配達検索などを通常は付けて出すのでHPなどで記録を見ることが可能です。
そこで、「宛所にたずねあたりません」と出る場合と「不在持ち戻り」と出る場合とでケースは大きく異なってきます。
前者の場合は、そもそもそこにないのですから、詐欺の可能性も出てきます。上述のようにクーリングオフ期間は経過しないのですが、現実の話として契約書に虚偽記載をするような業者からお金を取り返せるか?などは別問題となってくるからです。
後者の場合は、まだそこに存在があるということは確認できます。よって事務所に誰もいなかったので受け取れなかったということになります。
訪問販売や訪問購入などの業者。情報商材系の会社などによくあるのですが、平日でも事務所はもぬけの殻で外に営業に出てしまっている。かちこみを恐れてそもそも最初から営業所には人などおいてなく、たまに郵便物だけ確認しに来る(情報商材系に特に多い)などが多いので、一旦不在持ち戻りになることは決して珍しい話ではありません。
クーリングオフの効果は?
クーリングオフは発信で効果を生じますので、相手が受け取らなくても受け取れなくても強制解除の効果に違いはありません。よって相手がそこにいるかどうか分らないなど信用性が疑われるケースであっても、契約書の記載通りに出しておくことは良いことです。また虚偽記載の住所地に出しても、相手が偽の住所を書いているのですから、非は相手にあります。消費者サイドとしては、契約書記載の所在地に出せば強制解除の効果は発生すると考えてよいでしょう。
保管期間経過で戻ってきてしまったら
不在の場合、保管期間を経過しますと戻ってきてしまいます。その場合は、レターパック360のように配達記録が残りポストに投函されるといったもので再度出しなおすとよいと思います。クーリングオフは前回の発信時点で解除となっているので期間はすでに問題ではありませんが、相手が実際に認識してくれないことには現実の解約対応がなされない可能性があります。
クーリングオフをしたくないから受け取らないなどしても業者には全く意味のない事でして無駄な行動としかいえません。
ただ、世の中には平日の昼間でも郵便物を受けとれない会社もたくさんあるのだとお考え下さい。
特に、訪問販売、訪問購入、情報商材系列、内職商法関係の会社に顕著といえます。(逆に言えばそれだけ信用性が低い会社が多い業種だとはいえるかもしれませんが)
クーリングオフは確実に行っていく必要があります。
クーリングオフの無料相談や代行相談を受け付けています。
042-388-0073までお気軽にどうぞ。
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