平成22年12月22日に東京都は、株式会社オルネフにたいして、全く投資経験がなく複雑な取引の仕組みを理解できない高齢者に高リスクの商品CFD取引(差金決済取引)をさせるなど違法な行為を行っていた事業者に対し、特定商取引に関する法律(以下「特定商取引法」という。)第8条に基づき業務の一部を停止(12か月)すべきことを命じました。 なお当該事業者の代表者は平成20年7月に東京都が業務の一部停止命令を行った株式会社クレヴィア(ロコロンドンまがい取引)の役員でした。
主な内容はこのようなものです。不適正な取引行為 特定商取引法の条項 当該事業者は、商品CFD取引で消費者が預託した証拠金は元本保証ではなく、利益が出るか否かは不確実にもかかわらず「絶対儲かります。」「今なら80万円の証拠金に対し30~50万円とれる」「年間10%程度の配当が確実に得られる」などと不実を告げていた。 第6条第1項不実告知 当該事業者は、消費者に対し商品CFD取引が元本保証でないことや、預託した証拠金以上の損失が発生するリスクがあること、さらには追加証拠金が必要になる場合があること等を故意に告げていなかった。 第6条第2項重要事項不告知 当該事業者は、商品CFD取引の契約を勧誘するに際し、消費者が「そんな訳のわからないものはできない」「よくわからないから、無理です」と断っているにもかかわらず、営業員が「こんないい話はないんだから、やったらどうですか」などと、しつこく勧誘したり、消費者が「嫌です」という意思表示をしても、強引に勧誘を続けたりと迷惑をおぼえさせるような仕方で勧誘していた。 第7条第4号省令第7条第1号迷惑勧誘 当該事業者は、商品CFD取引を勧誘するに際し、消費者が過去に全く投資経験が無く、商品CFD取引の内容を全く理解できず、無職で年金生活をしているような場合でも勧誘するなど知識、経験、財産の状況に照らして不適当な勧誘を行っていた。 第7条第4号省令第7条第3号適合性原則違反
※:商品CFD(Contract For Differenceの略)取引とは 証拠金を事業者に預託し、国内外の金価格など、商品の価格や指数を参照して売買の差額の部分だけお金をやりとりする取引をいう。 通常投資を行う場合は、売買の総額を用意する必要があるが、商品CFD取引は預託した証拠金の数十倍の取引ができるため、価格の動きが予想通りになった場合は、多くの利益が期待できるが、思惑と反対の値動きをした場合、証拠金以上の多額の損失が出るというハイリスクハイリターンの取引である。 この取引は国内外の市場等に取次ぐものではなく、事業者と消費者との一対一の相対取引である。
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