悪質業者の用いるセールスのひとつにこのようなものがあります。例えば、俺はこれだけの高収入があって稼いでいる。車は高級車だし、時計もロレックスだ。家は田園調布だしすごいだろう。と自分自身で言ってたとします。確かにそれは事実かもしれないけど、なんか逆に信頼できなかったりします。
これが『直接暗示』の状態です。
しかし、誰かほかの例えば友達から〇〇さんという人がいるんだ。この人はね、すごい稼いでいて成功者でとてもすごい人なんだ。家も高級住宅街だし、その人の考え方はとってもすごいんだ。と言われたら、その人により興味を持ちます。
つまりこのような間接的な暗示のほうが興味も持ってもらえるし、信頼が移転するのです。
なので、今まで詐欺で逮捕されたマルチ商法や投資商法などの会社は、友人が友人を誘うように仕向けているケースが多いのです。
最初は、小額投資を勧めます。10万円で投資すると、月々1万円の入金がしばらく続きます。ここで、直接暗示の方は多少の信頼を持ちます。
次に100万円でどうだと持ち掛けます。この時も月々10万円の入金をしばらく続けます。
入金があるためにこの方は信頼を徐々に深めます。
次に1000万円でどうだと持ち掛けます。
そしてこのような素晴らしいものを友人にも勧めたらどうかとやるわけです。この方は入金があるので、信頼しているのでこのシステムはすごくて自分もやっているがこれだけの入金が毎月あるんだ、すごいでしょとやるわけです。
これはものすごいセールスになるわけです。
このようにして被害者を増やしてゆくわけですがもちろん投資話は嘘でして、タコ足配当をしているだけですからいつかは破たんします。
間接暗示、覚えておいて損はありません。
友達が儲け話をもってくる。このようなことには是非とも注意してください。
著者:特定行政書士吉田安之
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