東京都は、注文した事実のない消費者に電話をかけ、「注文を録音している」「受注生産なのでキャンセルできない」などと不実を告げて健康食品を購入させていた電話勧誘販売事業者2社(「株式会社スフィーダ」及び「東洋食品合同会社」)に対し、特定商取引に関する法律(以下「特定商取引法」という。)第23条第1項に基づき、業務の一部を停止(6か月間)すべきことを命じました。また併せて、当該2社に対し、特定商取引法第22条に基づき、「不実を告げて商品を購入させていた」旨を購入者に通知することを指示しました。 本件は、近隣7県(※1)と合同で調査を行い、同時に処分を行ったものです。
(※1)「株式会社スフィーダ」は、栃木県、埼玉県、神奈川県、静岡県と5都県合同調査、同時処分。 「東洋食品合同会社」は、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、静岡県と6都県合同調査、同時処分。
主な違法行為は以下のようなものでした。
電話勧誘販売をするに際し、勧誘に先立って、消費者に対し、勧誘目的を告げなくてはならないにもかかわらずこれを告げず、「注文した健康食品ができたので送ります」などと告げて勧誘を始めていた。また、「新日本健康食品」「健康生活株式会社」の屋号のみを告げ、登記簿上の名称を告げていなかった。
電話勧誘販売をするに際し、勧誘に先立って、消費者に対し、勧誘目的を告げなくてはならないにもかかわらずこれを告げず、「注文した健康食品ができたので送ります」などと告げて勧誘を始めていた。第16条販売目的等不明示 「いりません」「注文していません」などと、本件商品の売買契約を締結しない旨の意思を表示した消費者に対し、その電話で勧誘を続けていた。 「お断りします」「お金がないのでいりません」などと、本件商品の売買契約を締結しない旨の意思を表示した消費者に対し、その電話で勧誘を続けていた。第17条再勧誘
商品の購入者に対して、法定記載事項を記載した売買契約の内容を明らかにする書面を交付していなかった。 商品の購入者に対して、法定記載事項を記載した売買契約の内容を明らかにする書面を交付していなかった。第19条第1項書面不交付
勧誘をするに際し、実際に商品の購入を申し込んでいない消費者に対し、「1、2か月前に注文されたものです。」「注文を録音したものがある。」「これは受注生産だから、キャンセルできません。」などと、消費者の判断に影響を及ぼす重要なことにつき、不実のことを告げていた。
勧誘をするに際し、実際に商品の購入を申し込んでいない消費者に対し、「2、3か月前に注文した商品です。」「注文した声を録音している。」「注文を受けて作ったものだからキャンセルできない。」などと、消費者の判断に影響を及ぼす重要なことにつき、不実のことを告げていた。第21条第1項不実告知
消費者が何度も断っているにもかかわらず、「私のメンツにかけて、1回だけ買ってください。」「△△円値引きします。断らないでください。」などと言って執拗に勧誘を続けたり、「キャンセルするなら、裁判することになります。」などと告げて消費者を困惑させるなど、消費者に対し迷惑を覚えさせるような仕方で勧誘をしていた。 消費者が何度も断っているにもかかわらず、「いらないというならしかるべきところに出てもらいます。」「買わないなら、裁判所で白黒つけることになる。」などと言って消費者を困惑させるなど、消費者に対し迷惑を覚えさせるような仕方で勧誘をしていた。22条第3号省令第23条第1号迷惑勧誘
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行政書士吉田安之
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