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ミシンの訪問販売手口のクーリングオフ

ミシンの訪問販売手口のクーリングオフ

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■ミシンの訪問販売手口のクーリングオフ

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このページではミシンの訪問販売の手口についてご紹介します。

ミシンの訪問販売とはどういうものか?

訪問販売とは一口で言っても多種多様な商法があります。騙り商法、布団商法、次々販売、新聞勧誘、アポ型訪問販売、キャッチセールス、アポイントメントセールスなどなど新手の手口なども年々編み出されています。特にミシンの訪問販売に関する相談は私の事務所でも近年増えております。

■ミシンの訪問販売。そのキッカケは?

典型的なパターンは以下の2つ

1)安いミシン(7〜9000円くらいが多い)のチラシで購入したいという連絡を待つ

2)ミシンの修理(調整)を安く行いますとのチラシを入れて連絡を待つ

最初から高額ミシンの購入を宣伝することはまずありません。

■ミシンの訪問販売。契約までの手口

上記のような手段でアポイントをとりますと、セールスマンがお宅へ向かいます。(修理の技術屋ではありません)

最初はチラシやアポイントの内容にしたがって、調整の見積もりや、安いミシンの説明などを行います。
※「調整」というのもポイントでして、「修理」という技術のいるものではありません。なので技術屋さんがくるのではなく、セールスマンが来ても大丈夫なのです。

ところが途中から「修理をしても高いだけでうまくいかない可能性もある」「この安いミシンでは正直あまり機能的にお勧めできない」など本来の目的からはすれるようになっていく。

「修理をして高額費用をかけるならば、たまたま新機種が車にあるので試してみませんか?」「安いミシンでは機能が無いですからお試しでたまたま車にある機種を試してみませんか?」など言ってあらかじめ用意をしていた本当のセールス目的の機種を運んでくる。

そしてその機種のデモンストレーションを開始。セールストークを開始する。

そして修理をする前の機種よりも性能がいい、安いミシンより性能がいいと洗脳をかけてゆく。

実際に触らせてやはりこっちのほうが使いやすいと洗脳をかけていきます。

ミシンの値段が高いと言っても、これより安いものは安いミシンと機能は一緒だ。これで無いと意味が無い。

安物買いの銭失いになる。値段は勉強しますからなど繰り返し説得をする。

値段に関しては今ならば特別に安く出来るが考えて又くるとこれより高くならざるを得ないなど今決めなければといった手法を取ることが目立つ。

その後契約にいたる。ミシンの金額は、10万後半から30万円台くらいまでが目立ちます。

大抵の場合、修理をする予定の機種は下取として値引きなどで組み込まれます。

新機種はそのままおいていかれ、下取の機種は業者に持ち帰られてしまいます。サービス品などで糸等を置いていかれるケースも多々見受けられます。

頭金も端数などを支払わされるケースも目立ちます。

■ミシン訪問販売の実例紹介

<ある高齢者の場合>
H1×年○月広告を見て8900円のミシンを注文し自宅に配達してもらったところ、電話で高齢者が使用すると言っておいたにもかかわらず使用説明の際に、糸調節が面倒だったりメンテナンスに手間がかかるといったことをアピールされ私達がそれでは困る!といったところ他のお客さんに見せるために持ってきたという他のミシンを出してきました。
コンピューター式のかなり操作が簡単なミシンで使用する89歳の祖母はかなり気に入りました。
値段を尋ねてもなかなか言い出さず30分以上機能説明をした後、ようやく大幅値下げ・しかも○月だけの特別価格の258000円との価格を言ってきました。
びっくりして他の中位のミシンはないかと聞いたところ、これがこのクラスの最低価格と言われ、先ほど説明した8900円のミシンも7〜8円のミシンも結局操作的には同じクラスとのこと。
あくまで簡単操作が希望だった祖母は先ほどのミシンと比較し、まわりの静止も聞かずこれが欲しい!と前金48000円を支払い、残りの210000は○月○日に集金にくることで契約してしまいました。
その場に私も立ち会っていましたがやは り不信に思い、後でインターネットをみてみたらこういった話がよくあるとのこと。
ミシン屋さんに行ったらそんな高い物じゃなくても十分高齢者が使えるミシンはたくさんあるとのこと…。
勉強不足は反省するところですが素人への説明があまりにも不十分ではないかと思います。
契約書にはクーリングオフについての記載があります。

<ある主婦の場合>
先日(○/○日)広告を見て使っているミシンの訪問調整をお願いした所、 修理に5万円以上掛かると言われて、 新しいミシンを勧められて購入しました。
今まで使ってたミシンを下取りして26万位の定価のものを21万にするからと、ローンで月々5千円ちょっとと言う事でローンの申込書にサインをしました。
一応、主人に確認をという事でその場は、ミシンを置いて行かずに帰りましたが本日(○/○)ミシンを持って来て、今まで使ってたミシンを 持って行きました。
同じメーカーの他の種類は、どうなのか?など少し気になったもので ネットで調べていると私と同じようなケースで高額のミシンを買わされてる方がたくさん居るようで・・・
冷静になって考えてみると買わなければよかったかも・・・という気持ちになりました。
出来れば買ったミシンを返して、元のミシンをもう一度手元に戻したいのですが・・・
クーリングオフの説明もなかったのですがクーリングオフは、可能でしょうか?

(株)東海ミシンセンターに平成18年3月28日に静岡県より行政処分が出されました。

平成18年11月29日に全通販売(株)、 (株)ソーイングハウス〜屋号 「日本ミシンセンター」、「関東ミシンセンター」又は「ミシンショップ」に東京都、埼玉県・千葉県・神奈川県及び静岡県の景品表示法、特商法、条例による指示、勧告処分がなされました。

■特定商取引法上での定義

特定商取引法上にて訪問販売に該当し、「クーリングオフ」が可能とされる条件は以下の5つのすべてを満たす必要があります。

1)販売業者または役務(サービス)提供業者が
2)購入者などに対し
3)営業所等以外の場所において(法第2条第1項)
   特定の誘引方法による顧客については、営業所等において(法第2条1項2号)
4)指定商品・役務・権利の
5)契約の申込を受け、または契約を締結して行う

これらの条件を満たす業者や消費者は「契約書面」の交付義務、クーリングオフの記載、通知義務、8日間のクーリングオフ等のいわゆる特定商取引法上の消費者保護や業者規制が適用されます。訪問販売業者となります。

■ミシン訪問販売のクーリングオフとは?

このようなパターンで契約された場合、クーリングオフの適用除外である「積極的に来訪を要請した」ということに該当するのでしょうか?

 

答えは「ノー」です。

あくまでもチラシや電話での目的は「修理をするから来て欲しい」「安いミシンが欲しい」というものであって高額ミシンの購入をしたいからと呼んだわけではありません。

またミシンは「消耗品」の指定ではないので当然使用していてもそのまま「タダ」でクーリングオフ可能です。

契約書の交付を受けた日から8日以内にクーリングオフ手続きを取れば解約は可能です。

クーリングオフ後はミシンの引取りなど契約前の現状に戻す為の処理を行って完了となります。

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又不安な方はクーリングオフ代行も可能です。<料金表

■ミシンの訪問販売の問題点は?

現在の特定商取引法では、点検商法やかたり商法といった、事前に明確な目的を告げないで行う訪問販売について明確は罰則規制が出来ています。

確かに業者サイドからしましたら、来宅当初は電話などで告げたとおりの「修理の説明」「安いミシンの説明」から入っているためにこれに該当しないという主張があるでしょう。その後の流れでこのようにたまたまなったのだという理論です。

ただ、これはあくまでも隠れ蓑であり、たまたま車にある新機種の購入契約がその殆どの来訪者宅にて必然として行われている現状を考えるとこの規制に引っ掛かりうるのではと思います。調整と修理といった巧みな広告においての細工なども問題点は大きいかと思います。修理は技術が必要ですが、調整であれば別に素人のセールスマンでもできますから。言い逃れにおいても言い逃れはしやすいように言葉も選んでいるわけです。

ミシンの迷信というサイトにも非常に良く記載されています。

■最後に

訪問販売についてはこのページではおおまかなことしか、書いておりません。われわれ行政書士は日々街の法律家として、予防法務にたずさわっております。お困りなことがありましたら、ぜひ行政書士に御相談ください。当事務所でも、オンラインで業務受任、クーリングオフ等の法務相談を行っております。お気軽にどうぞ。

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悪徳商法撃退77の秘密
あおば出版「悪徳商法撃退77の秘密」
行政書士 吉田安之 監修